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« 145話、入江クン登場。 | 健康第一<ヒカルとアキラ> »

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別れと現実<6127>

「あーあ、つっかれたーぁ!」
『今頃帰宅か。寄り道してんじゃねーぞダメツナ』
「してないよ寄り道なんて!! 英語の補習で呼び出されたの!」
『補習だぁ? 俺様に教わっといて補習を受けるたぁいい根性してんじゃねーか』
「な、なんだよ……しょうがないだろ! だって難しかったんだよ、小テスト……」
『は。ダメツナが』
「だから何度言えば分かるって……!! 俺はダメツナじゃなくて綱吉だっていってんだろ!」
『オメーなんかダメツナで十分だ』
「…なっ」
『は。不細工が余計不細工になってっぞ』
「リボーン、オマエなぁ…っ!」
 振り返る。
 風に揺れる、カーテン。
 空に、雲が浮かぶ。
「リボーン……?」
 ぽっかりと空いた空間が、ただそこにあった。
「リボーン……」
 ああ、そうか。
 すとん、と心に落ちる。
「もう、いないんだっけ」

『最後だ。イタリアにくるか』

 そう聞いたリボーンに、俺は「行かない」と答えた。
 それはたった、昨日のこと。
「こんなに……あっさりいなくなるなんて」
 仮にも6年近く、一緒に暮らしてきた。なのに。
 じわじわと湧いていく実感と寂しさ。
 でも、決めたから。
「ホント……オマエらしいよ」
 笑った頬が、少しだけ痛かった。


ツナがイタリアへ渡らないと決めた6年後。

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